#104
春男は春子の応援に和人も誘う。
(和人)春子さんの試合すか?
そうすか。
どや?行ってみいへんか?
…。
せっかくですけど僕は…。こっちで応援してますから。
あ、そうか。わかった。
すんません。
いや、ええねん。こっちでしっかり応援したってや?
はい。俺もフィギュアスケートはようわからへんねけどな。春子は3位までに入ればええねん。
オリンピックっすか!ほんまにすごいですね。春男は新聞で福島美希選手引退の記事を見つける。
照子はチャンスや、天の恵みやと大喜び。
春子は複雑な様子。
学校へ行く道で話す春子と冬子。
スケートは相手と戦っても仕方ない、リンクに立った時はみんな一人ぼっち、そこで自分の最高を出そうとすることだと言う春子。
稲本コーチは付きっ切りで春子を指導している。
そこへ福島美希がやってくる。
福島美希は、引退はもういいやと思ったら誰でもそうなる、春子にもそうなるまでやればいいだけだと言う。
12月のある日曜日。
シャトーではローリーが秋子に勉強を教えてもらっている。
米原が娘を連れてやってくる。
冬子は米原に春子の大会の話をする。
(米原)なるほど、自分の最高を出すために戦うんですね。
(冬子)そやけど可哀想や。最高出しても点数つけられて人と比べられる。
(米原)当然でしょう。点数がなかったらやりがいもないでしょ。
米原はこの前点数なんてなければいいと言ったのに言うことが違う。
(米原)点数はやりがいでいい。生きがいにはならないということです。
納得する冬子。
米原にてるてる坊主を描いてほしいと頼む。
春子は東京へ出発しました。
つづく。
春男と和人はお互いに思い合ってるのに
お互いの気遣いで少しずつ気持ちがズレていってるのを感じるのが切ない。
春男は和人のことが息子みたいに可愛いんやろうな。
だけど春男は喜介の話がずっと頭にあるんだろうと思う。
和人が遠慮してるのをわかっても、無理に誘ったら余計に居心地悪くさせてしまうと。
和人は家族でもない自分まで甘えたらいけないと遠慮してる。
ずっと誰かに気兼ねして遠慮しながら生きてきたから。
春男は優しくて、和人の気持ちを尊重しようとしてくれてる。
でも和人の心の壁を壊すぐらいの強さで接すれば和人も変わるかもしれないなと思う。
弘子は岩田家の家族みたいなもんやと言われたら素直に嬉しさを表す。
一緒に東京へ行けることを喜んでる。
和人とは対照的なんです。
春子はスケートは自分との戦いだとわかってる。
どれだけ最高の自分が出せるか。
とことんやり切って自分が納得できた時にやめる。
そう決意してるんでしょうね。
点数がなければみんなオリンピックに行ける。
受験もそう。
やりがいのために点数は必要だけど
それは生きがいではなくて
どれだけ自分が納得できるまで頑張ったかが大事ということなんでしょうね。